生後2日目の赤ちゃんは、まだ言葉の意味を理解することはできません。しかし、驚くべきことに、彼らはすでに言葉の基本的な構造を好むことが研究で明らかになっています。これは、人間が生まれながらにして言語能力を備えていることを示唆する重要な発見です。
生まれた時から「良い言葉」と「悪い言葉」を区別する
研究では、生後2日から5日の新生児に、日本語と英語の音節をランダムに再生しました。
その結果、赤ちゃんは日本語の音節よりも英語の音節を好む傾向が見られました。
これは、日本語よりも英語の方が、赤ちゃんにとって「単語らしい」音節が多いという特徴があるためと考えられます。
さらに、研究者たちは赤ちゃんに、「良い言葉」と「悪い言葉」をそれぞれ異なる音節で再生し、脳の活動を近赤外分光法で測定しました。その結果、赤ちゃんは「良い言葉」を聞くと、「悪い言葉」を聞くよりも脳の活動が活発になることが観察されました。
言語能力は生まれつきなのか？
これらの研究結果から、人間は生まれながらにして言語の基本的な構造を理解する能力を持っていることが示唆されます。
しかし、この能力は完全に生まれつきのものであるのか、それとも出生後に言語に触れることで徐々に発達していくものなのかはまだ分かっていません。
言語能力の起源を探る
今後の研究では、この謎を解明するために、さらに多くの研究が必要です。
例えば、異なる言語環境で育った赤ちゃんの脳活動を比較することで、言語能力の起源についてより詳しく知ることができるでしょう。
言語能力の進化
言語能力は、人間が他の動物と大きく異なる重要な特徴の一つです。
この研究は、言語能力がどのように進化してきたのか、そして人間がどのように言語を獲得していくのかを理解する上で大きな役割を果たすことが期待されています。
赤ちゃんの脳は、言葉の意味を理解する能力はまだありませんが、言葉の基本的な構造を好むという驚くべき能力を持っていることが明らかになりました。
これは、人間が生まれながらにして言語能力を備えていることを示唆する重要な発見です。今後の研究によって、言語能力の起源や進化についてさらに詳しく知ることが期待されています。