遅い時間の食事は、脂肪燃焼や代謝ホルモンのバランスを崩し、体重増加や心臓病の原因となるため危険です。
朝食にタンパク質と炭水化物を多く含む食事を摂ることは、体重減少につながるという調査結果が出ています。
実際、長期的には体重減少が4倍になる可能性があるという調査結果もあります。
後からカロリーを多く摂ることは、脂肪の減少を妨げ、心血管疾患リスクのバイオマーカーである中性脂肪や低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールを増加させるなど、多くの代謝上の影響を及ぼすことが明らかになりました。
また、食べる時間が遅くなると、空腹感をつかさどるグレリンというホルモンや、食後の満腹感をつかさどるレプチンという満腹ホルモンに悪影響を与えます。
さらに、インスリンというホルモンを上昇させるので、血糖値が上がり、体重増加や糖尿病の原因にもなります。
遅い時間に食事をすると、体重、エネルギー、ホルモンなどの指標がマイナスになります。例えば、糖尿病に関係するグルコースやインスリン、心血管障害などの健康状態に関係するコレステロールやトリグリセリドなどが高くなります。
睡眠不足になると、深夜の食事が一因となって体重や代謝に悪影響を及ぼすことを睡眠不足の調査から知っていますが、睡眠をコントロールしたこの初期の調査結果によって、1日の早い時間に食事をすることのメリットがより包括的に明らかになりました。
遅めの食事が人間の健康に与える影響を、早めの食事と比較しました。
この調査では、健康的な体重の被験者が、8週間にわたって早食いを行い、その後、さらに8週間にわたって遅食いを行いました。
早めの食事は、午前8時から午後7時までの間に、3回の食事と2回の間食を行いました。
遅めの食事の条件は、正午から午後11時までの間に3食と2回の間食を摂るというものでした。
この間、午後11時から午前9時までは睡眠をとることができました。
調査チームは、早く食べた場合に比べて、遅く食べた場合には体重が増加することを発見しました。
また、インスリン、グルコース、トリグリセリド、コレステロールの値が高いなど、代謝の悪さを示唆するマイナスの指標もありました。
早めに食べることで満腹感が長続きするため、夜の食べ過ぎを防ぐことができたのです。
ライフスタイルを変えることは決して容易ではありませんが、今回の結果は、これらの有害な慢性的健康被害を防ぐために、1日の早い時間に食事をすることは努力する価値があることを示唆しています。
食べ過ぎが健康や体重にどのような影響を及ぼすかについては、これまでにも幅広い知識がありましたが、今回、1日のさまざまな時間帯に食べたものを長期間にわたって体がどのように処理するかについて、より深く理解することができました。
夜の食事量を減らすことで、睡眠不足による精神的な問題が軽減されることが示唆されています。