美しい顔が私たちを魅了する理由は、脳の報酬系が活性化されるからだということがわかっています。
報酬系は、例えば美味しい食べ物を口にしたときや、偶然宝くじに当選したときなど、喜びを感じる経験に関与しています。
美しい顔は脳の報酬系が活性化される
そして、可愛い顔を見たときにも同じ脳の報酬系が活性化されることが分かっています。
さらに、さまざまな魅力度の顔を見比べた研究でも、最も魅力的な顔をより魅力的と評価し、その顔の写真を長く見るためのボタンをより多く押すことが明らかになりました。
また、写真に写っている人の目を見る時間もより長くなる傾向が見られました。
興味深いことに、報酬系を遮断した場合には逆の反応が観察されました。つまり、最も魅力的な顔に対する評価が低下する結果となったのです。
さらに、3Dの顔を見る際の眼球運動を追跡した結果によれば、目が他の部分よりもより多く見られることがわかりました。典型的なパターンでは、赤い部分が最も多く見られ、次に黄色、緑、青と続きます。
目が重要な要素であることはよく知られています。他人を評価する際にも目は重要な情報源となります。例えば、目を隠している人を見分けるのは難しいですし、嘘をついている人は目を見ればすぐに気づくことができます。
一般的に、相手の気持ちを理解するためには目が多くの情報を提供してくれます。鼻や頬と並んで、目は私たちにとって特に重要な要素なのです。
美しい顔が報酬系を活性化させ、魅力的な感情を引き起こすことは科学的に裏付けられており、これは人間関係や社会的な相互作用に影響を与える重要な要素となっています。目は情報の受け手としての役割を果たすため、私たちの相手を理解し、コミュニケーションを円滑に行うために不可欠な要素と言えるでしょう。
美人の顔が自分を変えてしまう理由
近年の神経科学の研究によれば、美人の顔や魅力的な顔が人間の脳の報酬系と呼ばれる領域を活性化させることが示されています。例えば、被験者に美人顔と一般人の顔の画像を見せる実験では、美人顔の場合、一般人の顔よりも脳の報酬系に関連する領域がより活性化したという結果が得られました。
また、潜在意識に入った自分の顔の情報がドーパミン報酬系を活性化させることが世界で初めて明らかにされており、人は自分の顔に対して自動的に素早く反応できる傾向があることも分かっています。
このような脳の報酬系の活性化は、美人の顔を見たときに快感をもたらすことから、「美人＝報酬」という脳内での判断がなされると考えられます。一方で、魅力的でない顔を見たときは、報酬系の代わりに罰を感じる部分が活性化するということも示唆されています。
ただし、美人の顔に対する感じ方には個人差がありますし、美人以外の要素も魅力に影響を与えることが指摘されています。美人だけがすべてではなく、個々の魅力や個性も大切にすることが大阪大学の研究でも指摘されています。
総じて、美人の顔が脳の報酬系を活性化させることは科学的に示されていますが、美人だけがすべてではなく、他の魅力要素や個性も重要な要素として考慮されるべきです。