離乳食を食べない赤ちゃんはどうすればいい?月齢別の進め方と量の目安を栄養士が徹底解説

赤ちゃんが離乳食を食べてくれない。スプーンを向けるたびに口を閉じてしまう。せっかく作ったのに全部吐き出されてしまう。そんな経験を持つ保護者の方は、非常に多くいらっしゃいます。

「栄養が足りているのだろうか」「このまま進めていっていいのか」という不安は、育児中の大きなストレスになりがちです。しかし安心してください。離乳食を食べない赤ちゃんは珍しくなく、適切な対応をとることで多くのケースで改善できます。

本記事では、管理栄養士の視点から月齢別の離乳食の進め方、食べない原因と対策、量の目安を徹底的に解説します。「これだけ読めば十分」と感じていただける内容を目指しました。ぜひ最後までご覧ください。

目次

離乳食を食べない赤ちゃんに多い7つの原因

赤ちゃんが離乳食を食べない理由は、一つではありません。月齢や発達段階、体調、環境など、さまざまな要因が絡み合っています。まずは原因を正確に把握することが、解決への第一歩です。

原因1:母乳やミルクで満足している

生後5〜6ヶ月ごろの離乳食初期では、まだ母乳やミルクから必要な栄養のほぼ100%を摂っています。そのため、離乳食の前に授乳を済ませてしまうと、お腹がいっぱいで食べられないことがあります。

対策として、授乳の前に離乳食を与えるようにしましょう。ただし空腹すぎても機嫌が悪くなるため、少し授乳してからの場合もあります。赤ちゃんの様子を見ながら調整してください。

原因2:食感や味が苦手

初めての食材は大人でも戸惑うことがあります。赤ちゃんはさらに感覚が鋭く、わずかな食感の違いや味の差を敏感に感じ取ります。

ドロドロのペースト状が苦手な子、粒感があると嫌がる子、特定の食材の風味が嫌いな子など、個人差が大きいです。同じ食材でも調理方法を変えるだけで食べてくれることもあります。

原因3:スプーンが苦手

哺乳瓶や母乳に慣れ親しんだ赤ちゃんにとって、スプーンは初めての異物です。口に触れる感触が嫌いな子も多くいます。

シリコン製・金属製・プラスチック製など、素材によって感触が異なります。複数の素材を試して、赤ちゃんが嫌がらないスプーンを探すことが有効です。

原因4:体調不良や歯の生え際の痛み

発熱、鼻づまり、耳の痛みなど体調が優れない場合は、食欲が落ちます。また、歯が生えかけの時期(生後6〜9ヶ月ごろ)は歯茎がむずがゆく、食べること自体が不快に感じられることもあります。

体調不良が疑われる場合は無理に進めず、回復を待ちましょう。離乳食を数日お休みしても問題ありません。

原因5:食べる環境が落ち着かない

テレビがついている、騒がしい場所にいる、いつもと違うイスに座っている。こうした環境の変化が、食事に集中できない原因になることがあります。

食事の時間はテレビやスマホをオフにし、穏やかな雰囲気を作ることが大切です。食事の前に少し遊ぶ時間を作って気分を整えることも効果的です。

原因6:月齢に合わない食形態

固さや大きさが月齢に合っていないと、赤ちゃんはうまく食べられずに嫌がります。初期なのに粒が残っていたり、中期なのに柔らかすぎたりすることも原因です。

月齢に合った食形態の目安を守ることが基本です。後述する月齢別の詳細情報を参考にしてください。

原因7:心理的なプレッシャー

保護者が焦れば焦るほど、その緊張感は赤ちゃんに伝わります。「食べさせなければ」という強いプレッシャーは、食事をネガティブな体験として記憶させてしまう可能性があります。

食事の時間を楽しい時間にすることが、長期的な偏食予防にもつながります。完食を目標にせず、「一口でも食べてくれたらOK」という気持ちで臨みましょう。

月齢別の離乳食の進め方と量の目安

離乳食は「ゴックン期」「モグモグ期」「カミカミ期」「パクパク期」の4つのステージに分けて考えます。それぞれの時期に合った食形態・量・食材を理解することが、スムーズな離乳食の進め方につながります。

生後5〜6ヶ月(離乳食初期・ゴックン期)

この時期の発達とサイン

生後5〜6ヶ月になると、以下のサインが見られるようになります。

  • 首がしっかり据わっている
  • 大人が食べているものに興味を示す
  • 唇を閉じて食べ物を取り込む動きができる
  • よだれの量が増える

これらのサインが複数見られたら、離乳食を始めるタイミングです。無理に開始する必要はなく、赤ちゃんの準備が整ってからで大丈夫です。

食形態の目安

項目目安
固さなめらかなペースト状(ヨーグルト状)
粒感一切なし
飲み込み舌で押しつぶせるほど柔らかく
調理法茹でてすり潰し、裏ごしする

1日の量と回数の目安

回数量の目安
1週目1回小さじ1(約5ml)から
2週目1回小さじ2〜3
3週目〜1回少しずつ増やす
2ヶ月目以降2回全体で30〜40g程度

おすすめ食材と進め方

最初は10倍がゆ(米1に対し水10)から始めます。慣れてきたら以下の順で新しい食材を追加していきます。

  • 穀類:10倍がゆ→パン粥→うどん
  • 野菜類:にんじん、かぼちゃ、さつまいも、玉ねぎなど
  • たんぱく質:豆腐、白身魚(タラ・ヒラメ)、卵黄(5〜6ヶ月後半から)

新しい食材は1日1種類ずつ試し、アレルギー反応がないか確認してください。午前中に与えることで、万が一の際に医療機関を受診しやすくなります。

よくある悩みと対処法

Q:10倍がゆを食べてくれませんA:固さを見直してください。さらに水を加えて12倍がゆにしてみましょう。また、少量のだし汁(昆布だし)を加えると風味が出て食べやすくなることがあります。

Q:口から全部出してしまいますA:初期は飲み込む練習中です。出しても問題ありません。スプーンの大きさが合っていない可能性もあります。赤ちゃんの口幅より小さめのスプーンを使いましょう。

生後7〜8ヶ月(離乳食中期・モグモグ期)

この時期の口の動き

中期になると、舌が前後だけでなく上下に動くようになります。食べ物を上顎と舌で押しつぶして食べられるようになる時期です。この「モグモグ」の動きを促す食形態に移行することが重要です。

食形態の目安

項目目安
固さ豆腐くらいの柔らかさ
粒感2〜3mm程度の粒が残っていてもOK
調理法柔らかく茹でてみじん切りまたは粗つぶし
おかゆ7倍がゆ

1日の量と回数の目安

食品グループ1回あたりの目安量
穀類全がゆ50〜80g(または食パン1/4〜1/3枚)
野菜・果物20〜30g
たんぱく質(魚・肉・豆腐)10〜15g(豆腐は30〜40g)
全卵1/3個
乳製品ヨーグルト50〜70g

回数は1日2回が目安です。2回の食事の時間をなるべく規則正しくすることで、生活リズムが整います。

新しく使える食材

  • 肉類:鶏ささみ、鶏むね肉(脂肪の少ないもの)
  • 魚類:サーモン、まぐろ(少量から)、鮭
  • 乳製品:プレーンヨーグルト、カッテージチーズ
  • 卵:全卵(アレルギーに注意)
  • 豆類:ひきわり納豆

鉄分不足に注意が必要な時期でもあります。生後6ヶ月を過ぎると母乳中の鉄分が減少するため、赤身魚・赤身肉・豆腐・大豆製品を積極的に取り入れましょう。

よくある悩みと対処法

Q:モグモグしないで丸飲みしてしまいますA:食形態が柔らかすぎる可能性があります。少し固さを出してモグモグする必要がある食形態にしてみましょう。食材の一部をわざと粗くつぶして食感を残すことが有効です。

Q:2回食に増やしたら量が食べられなくなりましたA:1回の量を少し減らして2回に分ける形で調整しましょう。2回食に慣れるまでは、1回目をしっかり食べて2回目は少なめでも構いません。

生後9〜11ヶ月(離乳食後期・カミカミ期)

この時期の特徴

前歯が生えてきて、歯茎でものをかみつぶせるようになります。手づかみ食べを始める子も多く、自分で食べようとする意欲が出てくる時期です。手づかみ食べは脳の発達を促す重要な経験なので、積極的にさせましょう。

食形態の目安

項目目安
固さバナナくらいの固さ
粒感5〜7mm程度の粒
柔らかい固形物を少量ずつ
おかゆ5倍がゆ〜軟飯

1日の量と回数の目安

食品グループ1回あたりの目安量
穀類全がゆ90g(または食パン1/2枚相当)
野菜・果物30〜40g
たんぱく質(魚・肉)15g
豆腐45g
全卵1/2個
乳製品ヨーグルト80g、牛乳50ml(料理に使用)

回数は1日3回に増やしていきます。できるだけ家族の食事時間に合わせると、食事の楽しさが伝わりやすくなります。

手づかみ食べを促す工夫

後期は手づかみ食べへの移行期です。以下のような食材を用意すると、自分で食べようとする意欲が高まります。

  • 柔らかくゆでた野菜スティック(にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー)
  • 小さくカットしたバナナ
  • 柔らかいパンを小さくちぎったもの
  • おやき(野菜や豆腐を混ぜて焼いたもの)

手づかみ食べは汚れますが、それ自体が大切な経験です。汚れても大丈夫なエプロンや食事シートを使って、思い切りやらせてあげましょう。

よくある悩みと対処法

Q:食べムラが激しくてよく食べる日と食べない日の差が大きいですA:食べムラは成長とともに現れる自然な現象です。1週間単位で見て、全体的に栄養が摂れていれば問題ありません。食べない日は無理強いせず、次の食事に期待しましょう。

Q:好き嫌いが出てきて野菜を食べてくれませんA:苦手な野菜は細かく刻んで他の食材に混ぜる方法が有効です。また、食材を変えずに調理法を変えるだけで食べることもあります。炒める・煮る・蒸すで風味がかなり変わります。

生後12〜18ヶ月(離乳食完了期・パクパク期)

完了期の目標

離乳食完了期は、おとなの食事に近い食形態で食べられるようになる時期です。1歳〜1歳6ヶ月ごろを目安としますが、あくまでも目安です。赤ちゃんの発達に合わせて、焦らず進めることが大切です。

食形態の目安

項目目安
固さ歯茎でかみ切れる固さ
一口大(1〜1.5cm角程度)
おかゆ軟飯〜普通のごはん
食べ方スプーンと手づかみの両方

1日の量と回数の目安

食品グループ1回あたりの目安量
穀類軟飯80〜90g(または食パン1/2〜2/3枚)
野菜・果物40〜50g
たんぱく質(魚・肉)15〜20g
豆腐50〜55g
全卵2/3個

1日3回の食事に加え、補食(おやつ)を1〜2回与えます。おやつは栄養補給の観点から果物・乳製品・小さなおにぎりなどが理想です。市販のお菓子は糖分・塩分が多いため少量にとどめましょう。

卒乳と食事のバランス

1歳を過ぎても母乳や育児用ミルクを続けることは問題ありません。ただし、母乳やミルクが多すぎると離乳食の量が増えないこともあります。食事後のミルクを少しずつ減らすなど、バランスを見ながら調整しましょう。

牛乳は飲み物として与える場合、1歳以降から徐々に始めます。最初は加熱して少量から試すと安心です。

離乳食を食べない赤ちゃんへの実践的な対処法

月齢を問わず使える、食べない赤ちゃんへの実践的な対応策をご紹介します。複数試して、お子さんに合う方法を見つけてください。

対処法1:食事のタイミングを見直す

空腹のタイミングを見計らうことが最も基本的な対策です。授乳から2〜3時間後が理想的なタイミングとされています。眠い時間帯や機嫌の悪い時間帯は避けましょう。

また、毎日同じ時間帯に食事をあげることで、体内時計が整い食欲が生まれやすくなります。初期は難しいですが、できるだけ規則正しい食事時間を目指してみましょう。

対処法2:食材の温度を確認する

人肌程度(35〜37℃)に温めた食材は、冷たいものや熱いものより食べやすい傾向があります。電子レンジで温めた場合は、温めムラが生じやすいため必ずよく混ぜて温度確認してください。熱すぎると口の中をやけどしてしまうことがあります。

冷たいすりおろし果物(りんご・バナナ)は好む子もいます。歯茎が痒い時期は、ひんやりしたものを好むことがあるためです。

対処法3:食材の組み合わせを工夫する

単品で食べない食材も、好きな食材と組み合わせると食べてくれることがあります。

【組み合わせの例】

  • にんじん嫌い→かぼちゃと混ぜてペーストにする
  • 豆腐が苦手→すり潰してかゆに混ぜる
  • 魚が嫌い→野菜あんかけをかけて風味を変える
  • ほうれん草が苦手→バナナと混ぜてスムージー風に

食材の彩りを鮮やかにすることも、視覚的な食欲を刺激します。黄色・緑・橙などカラフルな食卓を意識してみましょう。

対処法4:盛り付けや食器を変える

子どもにとって食器も重要な要素です。カラフルで楽しいデザインの食器に変えるだけで、食事への興味が増すことがあります。また、量が多く見えると圧倒されて食べにくい場合があります。少量を小さな食器に盛ることで、食べやすくなることがあります。

対処法5:一緒に食べる・見せる

大人が美味しそうに食べている姿を見せることは、赤ちゃんの食欲を刺激する強力な方法です。「一緒に食べる」という体験は、食事を楽しいものとして記憶させます。

家族と同じテーブルで食事をする機会を作りましょう。生後9ヶ月以降は家族の食事時間に合わせると、模倣行動が引き出されやすくなります。

対処法6:食事に参加させる

料理に参加させることで、食への関心が高まります。月齢が低い場合は「これがにんじんだよ」と食材を見せたり、匂いを嗅がせたりするだけでも効果があります。1歳以降なら、かき混ぜる・ちぎるなどの簡単な作業を一緒にやるのも効果的です。

対処法7:ベビーフードを上手に活用する

市販のベビーフードは、栄養バランスが管理されており、忙しい日の強い味方です。手作りにこだわりすぎず、ベビーフードを積極的に活用することは栄養士も推奨しています。

市販のベビーフードを試したら食べてくれた、というケースも少なくありません。食べてくれた味・食感を参考に、手作りのヒントとして活用しましょう。

絶対に避けたい離乳食のNG行為

食べさせようと焦るあまり、逆効果になる行為をしてしまうことがあります。以下のNG行為は避けてください。

NG1:無理やり口に押し込む

最もやってはいけない行為です。食事を「苦しいもの」「怖いもの」として記憶させてしまい、長期的な拒食につながる可能性があります。嫌がったら潔く食事を切り上げましょう。

NG2:食べないことを責める

「なんで食べないの!」「もう!」などの言葉や怒った表情は禁物です。赤ちゃんは言葉の意味はわからなくても、感情は敏感に察知します。否定的な感情と食事を結びつけることは避けましょう。

NG3:テレビやスマホで気を引いて食べさせる

一時的には食べてくれても、食事に集中する習慣が身につきません。「テレビがないと食べない」という依存を生む可能性もあります。食事中はなるべく食事のみに集中できる環境を整えましょう。

NG4:おやつで埋め合わせる

食事を食べなかった分をおやつや甘いものでカバーしようとすることは逆効果です。甘いものへの好みが強まり、ますます食事を食べなくなる悪循環に入ります。おやつは食事の補完として、適切な種類と量を与えましょう。

NG5:毎日同じメニューを出し続ける

「これなら食べてくれる」という安心感から同じメニューを繰り返すことで、食の幅が狭まります。食べてくれるメニューをベースにしつつ、少しずつ新しい食材をプラスしていく工夫をしましょう。

離乳食における栄養バランスの考え方

食べる量が少ない時期でも、栄養バランスを意識することが重要です。特に注意したい栄養素を解説します。

鉄分

母乳中の鉄分は生後6ヶ月以降に急激に減少します。鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)は乳幼児に多い貧血で、発育や認知機能に影響することがあります。

鉄分を含む食材を積極的に取り入れましょう。

食材鉄分量(100gあたり)
レバー(鶏)9.0mg
赤身のまぐろ1.8mg
小松菜2.8mg
大豆(ゆで)2.2mg
ひじき(乾燥)58.2mg(少量で効果的)

ビタミンCと一緒に摂ることで鉄分の吸収が高まります。にんじん+ブロッコリー、まぐろ+トマトのような組み合わせが効果的です。

カルシウム

骨と歯の形成に欠かせないカルシウムは、母乳・育児用ミルクから摂っていれば初期は問題ありません。離乳食が進むにつれ、乳製品(ヨーグルト・チーズ)・豆腐・小松菜などから摂取できるようにしましょう。

ビタミンD

カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、日光を浴びることでも生成されます。しかし日光浴だけでは不足しがちなため、食事からの摂取も意識します。

鮭・しらす・卵黄に多く含まれます。小さじ1杯のしらすを10倍がゆにのせるだけでも十分な量が摂れます。

亜鉛

亜鉛不足は味覚障害につながることがあります。牡蠣・牛赤身肉・豆類・ナッツ類(離乳食完了期以降)に多く含まれます。

月齢別チェックリスト

離乳食が正しく進んでいるか、以下のチェックリストで確認してみましょう。

5〜6ヶ月チェックリスト

  • []首がしっかり据わっているか
  • []10倍がゆを一口食べられたか
  • []アレルギー反応なく1週間継続できたか
  • []授乳の前に離乳食を与えているか
  • []新しい食材を1日1種類ずつ試しているか

7〜8ヶ月チェックリスト

  • []1日2回の食事が定着しているか
  • []豆腐くらいの固さのものを食べられるか
  • []鉄分を含む食材(魚・肉・豆腐)が献立に入っているか
  • []モグモグと口を動かしているか
  • []卵・魚・大豆のアレルギーを確認できているか

9〜11ヶ月チェックリスト

  • []1日3回の食事が定着しているか
  • []バナナくらいの固さのものをかみつぶせるか
  • []手づかみ食べをさせる機会を作っているか
  • []家族と同じテーブルで食事をしているか
  • []食事の時間が概ね規則正しくなっているか

12〜18ヶ月チェックリスト

  • []軟飯を食べられているか
  • []一口大のものをかんで食べられるか
  • []スプーンを持とうとする姿が見られるか
  • []補食(おやつ)の内容が適切か
  • []母乳・ミルクの量と食事のバランスが取れているか

こんな時は小児科・栄養相談へ

自分で対処しても改善しない場合や、以下のような状態が見られる場合は医療機関に相談しましょう。

受診・相談すべきサイン

  • 体重が全く増えていない(または減っている)
  • 1ヶ月以上ほとんど何も食べない日が続いている
  • 特定の食材を食べた後に発疹・嘔吐・ぐったりが見られる
  • 食事の際に激しくむせる・咳き込む(嚥下障害の可能性)
  • 明らかに体調が悪そう(高熱・下痢・嘔吐の継続)
  • 発達全般に気になる点がある

体重の増加が正常範囲内であれば、少食でも大きな問題ではないことが多いです。かかりつけの小児科医に相談し、成長曲線(せいちょうきょくせん)を確認してもらいましょう。

栄養相談の活用

管理栄養士への相談は、保健センターや自治体の母子保健サービスで受けることができます。離乳食の具体的なレシピ・食材の選び方・量の調整など、個別に対応してもらえます。無料で利用できる場合がほとんどですので、積極的に活用してください。

1歳半健診や3歳健診の際にも、栄養士が相談に応じてくれることがあります。「これくらいで相談してもいいの?」と遠慮せず、気になることは積極的に聞いてみましょう。

先輩ママ・パパのリアルな体験談

実際に離乳食の悩みを乗り越えた方の体験談をご紹介します。

【Aさん(8ヶ月の赤ちゃんのママ)の体験】7ヶ月になってもおかゆを全然食べてくれなくて焦っていました。保健センターで栄養士さんに相談したら「だし汁を少し加えてみて」とアドバイスをもらいました。昆布だしを少し入れたら、翌日から食べてくれるようになって驚きました。

【Bさん(11ヶ月の赤ちゃんのパパ)の体験】妻が作った離乳食を食べないのに、市販のベビーフードは食べてくれて。最初は複雑な気持ちでしたが、栄養士に聞いたら「ベビーフードで慣れた味が好きなんですよ」と言われて気が楽になりました。その後はベビーフードに近い味付けで手作りにチャレンジしたら食べてくれるようになりました。

【Cさん(1歳3ヶ月の赤ちゃんのママ)の体験】野菜を完全に拒否する時期がありました。みじん切りにしてハンバーグに混ぜたら気づかずに食べてくれました。「食べた!」という成功体験が積み重なると、露骨に野菜を出しても少しは食べてくれるようになりました。

アレルギー対応の離乳食の進め方

食物アレルギー(しょくもつアレルギー)への対応は、離乳食を進める上で非常に重要です。特定原材料8品目(卵・乳・小麦・えび・かに・くるみ・そば・落花生)は特に慎重に進める必要があります。

アレルギー食材の試し方

  • 最初は微量から始める(耳かき1杯程度)
  • 午前中に与える(受診可能な時間帯)
  • 与えてから15〜30分、その後2時間ほど様子を観察する
  • 異常がなければ翌日以降も少しずつ量を増やす

アレルギー反応のサイン

以下の症状が見られた場合はすぐに受診してください。

  • 皮膚:じんましん・発赤・腫れ
  • 口・喉:口の中の違和感・声がれ・腫れ
  • 消化器:嘔吐・下痢・腹痛
  • 呼吸器:咳・ぜいぜい音・呼吸困難
  • 全身:ぐったり・意識がもうろうとする

アナフィラキシー(アナフィラキシー)と呼ばれる重篤なアレルギー反応は緊急を要します。複数の症状が同時に出た場合は、迷わず救急車を呼んでください。

家族にアレルギーがある場合

両親や兄弟にアレルギーがある場合は、かかりつけの小児科に相談してから離乳食を始めることをおすすめします。アレルギー検査を事前に行う場合もあります。

離乳食を食べない赤ちゃんへの関わり方まとめ

離乳食を食べない赤ちゃんはどうすればいい?月齢別の進め方と量の目安について、管理栄養士の視点から詳しく解説してきました。

最後に最も大切なことをお伝えします。

赤ちゃんは必ず食べるようになります。

現在の悩みは、多くの場合一時的なものです。食べない時期があっても、体重が順調に増えていれば心配しすぎる必要はありません。保護者が笑顔で食事の時間を楽しむことが、赤ちゃんの食への関心を育てる最大の方法です。

焦らず、楽しく、赤ちゃんのペースに合わせて離乳食を進めていきましょう。困ったときは一人で抱え込まず、かかりつけの小児科や保健センターの栄養士に相談することをためらわないでください。

あなたと赤ちゃんの食事の時間が、笑顔あふれる大切な時間になりますように。

監修・執筆協力:管理栄養士(母子栄養専門)

本記事の内容は厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」および最新の小児栄養学に基づいています。個別の症状・体質によって対応が異なる場合があります。気になる点は必ず医療機関や専門家にご相談ください。

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