時間に余裕を感じさせ心理的な後押しをしてくれる畏敬の念

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ガガログ編集部

現代社会において、多くの人が日常生活の中で時間が足りないと感じているという実態が明らかになっています。
仕事や家事、育児など、この上なく多忙な生活を送っているため、時間に追われているという「時間飢餓」を経験しがちです。

この時間飢餓は、睡眠障害、ストレス過多、満足を遅らせることの難しさ、病気の際に医者への受診を先延ばしにするなど、様々な好ましくない副作用と深く関係しています。

畏敬の念を持つことで時間の経過を遅く感じる

この問題に対する解決策の一つとして、人生においてもう少し畏敬の念を持つことが提案されています。驚くべきこと、力強いこと、美しいこと、さらには崇高なことに出会ったときのあっと驚くような瞬間には、変化をもたらす効果があることが分かっているのです。

畏敬の念には2つの重要な要素が含まれています。

第一の要素:知覚的な広大さ

まず、畏敬の念には知覚的な広大さが含まれます。これは、大きさ、数、範囲、複雑さ、能力、または社会的地位(名声、権威)において巨大なものに遭遇したという感覚を指します。例えば、雄大な自然の景色を目の当たりにしたとき、専門性の高い分野の第一人者と対面したときなどに、この知覚的な広大さを感じ取ることができます。

第二の要素:適応の必要性と世界観の変容

第二に、畏敬の念は私たちに適応の必要性を刺激し、世界に対する理解を変えさせる効果があります。畏敬の念を持つことで、物事への捉え方や価値観が変容し、忍耚強くなったり、物質主義から脱却したり、人助けに前向きになったりするのです。

畏敬の念が時間の主観的な経験を遅くする

このように、畏敬の念を持つことで、私たちは時間の主観的な経験を遅くさせることができると考えられています。現代人は、ますます時間に飢えているという実態が明らかになっており、この時間飢餓は心身の健康や幸福感に悪影響を及ぼします。一方で、現在の瞬間に自分が存在していることを自覚することが、時間の知覚を長くするという研究結果もあります。

畏敬の念を感じると、他の状態に比べて、時間に余裕があるように感じ、焦りが和らぐことが予測されたのです。さらに、畏敬の念を持つことで、他人を助けるために時間を使いたい、物質的なものよりも経験的なものを手に入れたいと強く思うようになったという結果も出ています。つまり、畏敬の念を持つことで、人生の満足度が一時的に向上するのです。

畏敬の念を日々の生活に取り入れる重要性

以上の結果から、畏敬の念を日常生活の中で育むことがいかに重要であるかが分かります。畏敬の念は、人々の時間の過ごし方に影響を与えるだけでなく、人生の質を高める可能性を秘めています。現代社会において、時間飢餓に悩む人が増えている中、畏敬の念を持つことで、生活に余裕が生まれ、心の健康が保たれると期待できます。

美しい自然や芸術作品に触れる機会を持つこと、専門家から学ぶ機会を設けること、社会貢献活動に参加することなど、様々な方法で畏敬の念を養うことができます。日々の生活の中に畏敬の念を取り入れることで、私たちはストレスから解放され、時間に追われることなく、豊かな人生を送ることができるのです。

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