医師監修【耳鳴り・めまいの原因】注意すべき症状と対処法

突然キーンという音が聞こえたり、グルグルと周囲が回るような感覚に襲われたりする経験は、多くの方が抱える深刻な悩みです。
耳鳴りやめまいは、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、重大な病気のサインである可能性もあります。
厚生労働省の調査によると、日本人の約10〜15%が耳鳴りを経験しており、めまいを訴える患者数は年間約240万人にのぼります。
耳鳴りやめまいに悩まされていませんか
本記事では、耳鳴りとめまいの原因から、見逃してはいけない危険な症状、そして具体的な対処法まで、医学的根拠に基づいて詳しく解説します。
耳鳴りとは何か
耳鳴り(じめい)とは、外部からの音がないにもかかわらず、耳や頭の中で音を感じる現象です。
医学用語では「ティニタス(Tinnitus)」と呼ばれ、実際には存在しない音を知覚する状態を指します。
耳鳴りの種類と特徴
耳鳴りには大きく分けて2つのタイプがあります。
自覚的耳鳴りは本人にしか聞こえない音で、全体の約95%を占めます。
キーン、ジー、ザー、ピーといった様々な音として知覚されます。
一方、他覚的耳鳴りは検査機器で測定可能な実際の音です。
血管の拍動音や筋肉の収縮音などが原因で、全体の約5%と稀です。
耳鳴りを感じる仕組み
健康な状態でも、内耳の有毛細胞は常に微弱な電気信号を脳に送っています。
通常は脳がこれらの信号をフィルタリングして意識に上らせません。
しかし、何らかの原因で有毛細胞が損傷すると、異常な信号が発生します。
脳はこの異常信号を「音」として解釈してしまうのです。
耳鳴りの頻度と音の種類
音の種類によって原因が異なる場合があります。
高音性耳鳴りであるキーン、ピーという音は、内耳障害や加齢性難聴に多く見られます。
低音性耳鳴りのブーン、ゴーという音は、メニエール病や突発性難聴の初期症状として現れることがあります。
拍動性耳鳴りのドクドク、ザッザッという音は、血管性の問題を示唆します。
耳鳴りの持続時間も重要な指標です。
数秒から数分で消える一時的なものは、ほとんどが心配ありません。
しかし、数日から数週間続く場合は、医療機関での検査が必要です。
めまいとは何か
めまいとは、平衡感覚の異常により、自分や周囲が動いているように感じる症状です。
日本めまい平衡医学会によると、めまいは耳鼻咽喉科を受診する理由の第2位を占めます。
めまいの3つの主要なタイプ
めまいは感じ方によって大きく3種類に分類されます。
回転性めまいは、自分や周囲がグルグル回る感覚です。
最も症状が強く、吐き気や嘔吐を伴うことが多いタイプです。
内耳の三半規管や前庭神経の障害が主な原因となります。
浮動性めまいは、フワフワする、雲の上を歩いているような感覚です。
体が揺れる、ふらつくといった症状として現れます。
脳幹や小脳の障害、または心因性の要因で起こることがあります。
立ちくらみ(眼前暗黒感)は、立ち上がった時にクラッとする症状です。
一過性の脳血流低下が原因で、厳密には「めまい」とは区別されます。
めまいが起こるメカニズム
人間の平衡感覚は3つのシステムで維持されています。
前庭系である内耳の三半規管と耳石器が、頭の動きや重力を感知します。
視覚系は目から入る情報で、体の位置関係を把握します。
体性感覚系は筋肉や関節からの情報で、体の姿勢を認識します。
これら3つの情報を脳が統合して、バランスを保っています。
いずれかのシステムに異常が生じると、情報の不一致が起こります。
脳が混乱した結果、めまいとして症状が現れるのです。
めまいの持続時間による分類
めまいの持続時間は、原因疾患を特定する重要な手がかりです。
数秒から数分のめまいは、良性発作性頭位めまい症の可能性が高いです。
20分から数時間続く場合は、メニエール病や前庭神経炎が疑われます。
数日から数週間持続するめまいは、脳血管障害や腫瘍の可能性があります。
耳鳴りの主な原因
耳鳴りの原因は多岐にわたり、複数の要因が重なることもあります。
加齢性難聴による耳鳴り
加齢性難聴(老人性難聴)は、耳鳴りの最も一般的な原因です。
40歳を過ぎると内耳の有毛細胞が徐々に減少していきます。
特に高音域から聞こえにくくなり、同時に高音性の耳鳴りが発生します。
日本聴覚医学会の報告では、65歳以上の約30%が耳鳴りを経験しています。
騒音性難聴と音響外傷
大きな音に長時間さらされると、内耳が損傷して耳鳴りが起こります。
工事現場や工場での作業、ライブ会場やクラブでの大音量が原因となります。
イヤホンやヘッドホンで大音量の音楽を長時間聴く習慣も危険です。
世界保健機関(WHO)は、85デシベル以上の音に8時間以上曝露されると難聴のリスクが高まると警告しています。
音響外傷は、爆発音や銃声などの突発的な大音量で起こります。
コンサート後に一時的な耳鳴りを経験した方も多いでしょう。
通常は数時間から数日で改善しますが、繰り返すと永続的な障害になります。
突発性難聴
突発性難聴は、ある日突然片耳が聞こえなくなる病気です。
原因は完全には解明されていませんが、ウイルス感染や血流障害が関与すると考えられています。
発症と同時に、またはその前後に耳鳴りが出現します。
年間発症率は人口10万人あたり約35人で、40〜60歳代に多く見られます。
発症から48時間以内の治療開始が予後を左右します。
早期治療により約40%が完全回復、約30%が部分回復します。
メニエール病
メニエール病は、内耳のリンパ液が増加して起こる病気です。
回転性めまい発作、難聴、耳鳴り、耳閉感の4つの症状が特徴です。
めまい発作は20分から数時間続き、繰り返し起こります。
30〜50歳代の女性に多く、ストレスが発症の引き金となることがあります。
初期は低音域の難聴と耳鳴りから始まります。
進行すると高音域にも難聴が広がり、耳鳴りも悪化します。
耳硬化症
耳硬化症は、中耳のアブミ骨が動きにくくなる病気です。
音を伝える耳小骨の可動性が低下し、伝音性難聴を引き起こします。
20〜40歳代の女性に多く、妊娠を契機に発症することがあります。
徐々に進行する難聴と、低音性の耳鳴りが主な症状です。
聴神経腫瘍
聴神経腫瘍は、聴神経に発生する良性腫瘍です。
初期症状として片側の耳鳴りと難聴が現れます。
腫瘍が大きくなると、めまいや顔面神経麻痺が生じます。
発生頻度は人口10万人あたり年間約1人と稀ですが、見逃してはいけない疾患です。
MRI検査で診断が確定します。
薬剤性の耳鳴り
特定の薬剤が内耳に障害を与えて耳鳴りを引き起こします。
抗生物質のアミノグリコシド系(ゲンタマイシンなど)は内耳毒性があります。
利尿薬のループ利尿薬(フロセミドなど)も高用量で耳鳴りの原因となります。
抗がん剤のシスプラチンは、投与量に応じて聴覚障害のリスクが上昇します。
非ステロイド性抗炎症薬(アスピリンなど)も、大量服用で可逆性の耳鳴りを起こします。
ストレスと自律神経の乱れ
精神的ストレスは耳鳴りを悪化させる重要な要因です。
ストレスにより自律神経のバランスが崩れると、内耳の血流が低下します。
また、ストレスは耳鳴りへの注意を高め、音をより大きく感じさせます。
不安や抑うつ状態が耳鳴りの苦痛を増大させる悪循環が生じます。
高血圧と動脈硬化
血管の異常も耳鳴りの原因となります。
高血圧により内耳の血管に負担がかかり、血流障害が起こります。
動脈硬化で血管が狭窄すると、血流の乱流が拍動性耳鳴りを生じます。
特に頸動脈や椎骨動脈の異常は、耳鳴りと関連が深いです。
顎関節症
顎関節の異常が耳鳴りを引き起こすことがあります。
顎関節は耳のすぐ前にあり、構造的に密接な関係があります。
顎関節症による筋緊張や炎症が、耳周辺に影響を及ぼします。
歯ぎしりや食いしばりも耳鳴りの悪化要因です。
めまいの主な原因
めまいの原因も多様で、耳の病気だけでなく脳や全身の問題が関係します。
良性発作性頭位めまい症
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、最も頻度の高いめまい疾患です。
内耳の耳石器から剥がれた耳石が三半規管に入り込むことで発症します。
寝返りや起き上がりなどの頭位変換で、激しい回転性めまいが数秒から数十秒続きます。
40歳以上の女性に多く、めまい患者の約20〜40%を占めます。
発症は突然で、朝起きた時に気づくことが多いです。
吐き気を伴いますが、耳鳴りや難聴はありません。
耳石の位置を元に戻す理学療法(エプリー法)で、80〜90%が改善します。
メニエール病によるめまい
メニエール病では、激しい回転性めまいが繰り返し起こります。
めまい発作は予告なく始まり、20分から数時間持続します。
発作中は吐き気、嘔吐、冷や汗などの自律神経症状を伴います。
片側の難聴、耳鳴り、耳閉感が同時に出現または悪化します。
発作の頻度は個人差が大きく、週に数回から年に数回まで様々です。
発作を繰り返すごとに難聴が進行する傾向があります。
前庭神経炎
前庭神経炎は、平衡感覚を司る前庭神経の炎症です。
ウイルス感染が原因と考えられており、風邪の後に発症することが多いです。
突然激しい回転性めまいが起こり、数日から1週間程度続きます。
めまいは徐々に軽減しますが、ふらつきは数週間残ることがあります。
聴覚症状(難聴や耳鳴り)がないことが特徴です。
30〜60歳代に多く、男女差はありません。
脳血管障害によるめまい
脳梗塞や脳出血でもめまいが起こります。
小脳や脳幹の血管障害では、めまいが初発症状となることがあります。
めまいに加えて、複視(物が二重に見える)、構音障害(ろれつが回らない)、歩行障害などの神経症状が現れます。
激しい頭痛や意識障害を伴う場合は、緊急性が高いです。
椎骨脳底動脈循環不全では、一過性のめまい発作を繰り返します。
高齢者や高血圧、糖尿病、脂質異常症のある方は注意が必要です。
起立性低血圧
起立性低血圧は、立ち上がった時に血圧が急激に下がる状態です。
脳への血流が一時的に不足し、立ちくらみやめまいが生じます。
高齢者、降圧薬や利尿薬を服用している方に多く見られます。
脱水状態や長期臥床後も起こりやすくなります。
症状が強いと失神することもあるため、転倒に注意が必要です。
不整脈と心疾患
心臓の病気がめまいの原因となることがあります。
不整脈により心拍出量が減少すると、脳血流が低下します。
特に徐脈性不整脈(洞不全症候群、房室ブロック)では、めまいやふらつきが主症状です。
動悸、胸痛、息切れなどの心症状を伴うこともあります。
大動脈弁狭窄症などの弁膜症も、めまいの原因となります。
貧血
貧血により脳への酸素供給が不足すると、めまいが起こります。
立ちくらみやふらつき、疲れやすさが主な症状です。
鉄欠乏性貧血が最も多く、特に月経のある女性に多く見られます。
顔色が悪い、動悸、息切れなどの症状も伴います。
低血糖
血糖値が急激に下がると、脳のエネルギー不足でめまいが生じます。
糖尿病治療薬の使用中や、長時間の空腹状態で起こります。
めまいに加えて、冷や汗、手の震え、動悸などが現れます。
重症化すると意識障害や痙攣に至ることもあります。
頸性めまい
首の筋肉や関節の異常がめまいを引き起こします。
頸椎の変形や椎骨動脈の圧迫が原因となることがあります。
ムチウチ症や頸椎症の方に多く見られます。
首を特定の方向に動かすとめまいが誘発されます。
肩こりや首の痛みを伴うことが特徴です。
心因性めまい
精神的ストレスや不安障害がめまいの原因となります。
過換気症候群、パニック障害、うつ病などで起こります。
フワフワする浮動性めまいが多く、明確な発作性ではありません。
耳や脳の検査で異常が見つからない場合に疑われます。
動悸、息苦しさ、不安感などの症状を伴います。
耳鳴りとめまいが同時に起こる病気
耳鳴りとめまいが同時に出現する場合、特定の耳疾患が疑われます。
メニエール病
メニエール病は、耳鳴りとめまいの両方が起こる代表的な疾患です。
内耳のリンパ液過剰(内リンパ水腫)が原因とされています。
発作的に回転性めまい、難聴、耳鳴り、耳閉感の4症状が出現します。
初期は低音域の難聴と耳鳴りが主症状です。
めまい発作は20分から数時間続き、吐き気や嘔吐を伴います。
発作を繰り返すごとに聴力が徐々に低下していきます。
診断には、典型的な症状の繰り返しと聴力検査が重要です。
治療は利尿薬や循環改善薬、ストレス管理が中心となります。
突発性難聴
突発性難聴でも、耳鳴りとめまいが同時に現れることがあります。
ある日突然片耳の聴力が低下し、高音性の耳鳴りを伴います。
約40%の症例でめまいやふらつきが出現します。
めまいを伴う例は、伴わない例より予後がやや不良とされています。
発症から48時間以内の治療開始が予後を大きく左右します。
ステロイド薬の全身投与や鼓室内注入が標準治療です。
前庭神経炎
前庭神経炎では激しいめまいが主症状ですが、軽度の耳鳴りを伴うこともあります。
前庭神経の炎症により平衡機能が障害されます。
突然の回転性めまいが数日間持続し、動けなくなるほど強いことがあります。
難聴は伴わないことが鑑別点ですが、一時的な耳鳴りは起こりえます。
吐き気、嘔吐などの自律神経症状が強く現れます。
安静とめまい止めの薬で治療し、徐々に改善します。
聴神経腫瘍
聴神経腫瘍は進行すると耳鳴り、めまい、難聴の3症状が揃います。
第8脳神経(内耳神経)に発生する良性腫瘍です。
初期は片側の耳鳴りと難聴が徐々に進行します。
腫瘍が大きくなるとめまいやふらつきが加わります。
さらに進行すると顔面神経麻痺や三叉神経症状が出現します。
MRI検査で小さな腫瘍も検出可能です。
治療は腫瘍の大きさに応じて経過観察、放射線治療、手術から選択します。
内耳炎
内耳炎は細菌やウイルスの感染により内耳が炎症を起こす病気です。
中耳炎や髄膜炎から波及することがあります。
激しい回転性めまい、高度難聴、耳鳴りが同時に起こります。
発熱や頭痛を伴うこともあります。
抗生物質による治療が必要で、早期治療が重要です。
聴力回復が困難な場合もあり、予後は様々です。
外リンパ瘻
外リンパ瘻は、内耳と中耳の間に穴が開いて外リンパ液が漏れ出る病気です。
強く鼻をかむ、重い物を持つなどの圧力変化で発症します。
頭部外傷やダイビング、飛行機搭乗後に起こることもあります。
耳鳴り、難聴、めまいの3症状が突然出現します。
音や圧力刺激でめまいが誘発されることが特徴です。
安静治療で自然閉鎖することもありますが、手術が必要な場合もあります。
ラムゼイ・ハント症候群
ラムゼイ・ハント症候群は、帯状疱疹ウイルスによる顔面神経麻痺です。
顔面神経と内耳神経が近接しているため、めまいや耳鳴りを伴います。
耳や口の中に水疱が出現し、激しい痛みがあります。
顔面神経麻痺、めまい、難聴、耳鳴りが同時に起こります。
早期の抗ウイルス薬とステロイド治療が必要です。
治療が遅れると後遺症が残ることがあります。
注意すべき危険な症状
耳鳴りやめまいの中には、緊急性の高い重大な病気のサインもあります。
すぐに救急受診すべき症状
以下の症状がある場合は、脳卒中など命に関わる病気の可能性があります。
激しい頭痛を伴うめまいは、脳出血やくも膜下出血の可能性があります。
ろれつが回らない、言葉が出にくいという構音障害は脳梗塞の兆候です。
顔や手足の片側が動かない、しびれるという症状も脳血管障害を示唆します。
物が二重に見える(複視)という視覚異常は、脳幹部の障害が疑われます。
激しい嘔吐が止まらない場合は、小脳や脳幹の病変の可能性があります。
意識がもうろうとする、意識を失うのは緊急度が最も高い症状です。
これらの症状がある場合は、躊躇せず救急車を呼んでください。
特に高齢者、高血圧、糖尿病、心疾患のある方は注意が必要です。
早期受診が必要な症状
以下の症状は緊急ではありませんが、早めの医療機関受診が推奨されます。
突然の難聴を伴う耳鳴りは、突発性難聴の可能性があります。
発症から48時間以内の治療開始が予後を左右するため、早急な受診が必要です。
耳鳴りが徐々に悪化している場合は、聴神経腫瘍などの可能性があります。
片側だけの耳鳴りは、腫瘍性病変を疑う重要なサインです。
拍動性の耳鳴りが続く場合は、血管性の異常が隠れていることがあります。
めまい発作が繰り返し起こるのは、メニエール病などの可能性を示します。
歩行困難や転倒を繰り返す場合は、小脳や前庭機能の評価が必要です。
長期間続く症状
耳鳴りやめまいが長期間続く場合も、医療機関での評価が重要です。
2週間以上続く耳鳴りは、慢性化のリスクがあります。
日常生活に支障をきたす程度の症状は、治療の対象となります。
睡眠障害や集中力低下を引き起こしている場合は、生活の質が大きく損なわれています。
不安やうつ状態を伴う場合は、心理的アプローチも必要です。
症状が慢性化する前に、適切な診断と治療を受けることが大切です。
耳鳴りの診断方法
耳鳴りの診断には、詳細な問診と各種検査が行われます。
問診での確認事項
医師は以下のような情報を詳しく聞き取ります。
耳鳴りの性状として、音の種類、高さ、大きさを確認します。
キーン、ジー、ブーンなど具体的な表現で伝えてください。
発症時期と経過について、いつから始まったか、急性か慢性かを聞きます。
片側性か両側性かは、原因疾患を絞り込む重要な情報です。
随伴症状として、難聴、めまい、耳閉感の有無を確認します。
増悪因子と軽減因子について、どんな時に悪化するか、楽になるかを聞きます。
既往歴として、耳の病気、騒音暴露歴、服薬状況などを確認します。
聴力検査
純音聴力検査は、耳鳴り診断の基本となる検査です。
各周波数での聴力レベルを測定し、難聴の有無と程度を評価します。
高音域の聴力低下は、加齢性難聴や騒音性難聴で見られます。
低音域の聴力低下は、メニエール病の初期症状として重要です。
語音聴力検査では、言葉の聞き取り能力を評価します。
純音聴力検査では分からない実用的な聴力を把握できます。
耳鳴り検査
ピッチマッチ検査は、耳鳴りの音の高さを測定します。
様々な周波数の音を聞かせて、耳鳴りに最も近い音を特定します。
ラウドネスバランス検査は、耳鳴りの大きさを測定します。
実際の耳鳴りの大きさは、主観的な苦痛度と必ずしも一致しません。
多くの場合、耳鳴りの実際の大きさは5〜10デシベル程度です。
残響抑制検査では、外部音による耳鳴りの変化を調べます。
画像検査
MRI検査は、聴神経腫瘍や脳血管異常を検出します。
造影剤を用いることで、数ミリの小さな腫瘍も発見可能です。
片側性の耳鳴りや進行性の難聴では、MRI検査が推奨されます。
CT検査は、骨の異常や中耳・内耳の構造を評価します。
耳硬化症や外傷性の変化、先天性奇形などを調べます。
拍動性耳鳴りでは、血管の走行異常を確認できます。
血液検査
全身性疾患が耳鳴りの原因となっていないかを調べます。
貧血の有無を確認するため、ヘモグロビン値や赤血球数を測定します。
甲状腺機能の異常も耳鳴りと関連することがあります。
脂質異常症や糖尿病の評価も、血管性要因の検索に重要です。
腎機能の低下は、薬剤選択に影響します。
その他の検査
ティンパノメトリーは、中耳の状態を評価する検査です。
鼓膜の動きや中耳腔の圧を測定します。
中耳炎や耳管機能不全を検出できます。
耳音響放射(OAE)検査は、内耳の有毛細胞機能を評価します。
内耳性難聴のスクリーニングに有用です。
聴性脳幹反応(ABR)検査は、聴神経から脳幹への信号伝達を調べます。
聴神経腫瘍の診断に役立ちます。
めまいの診断方法
めまいの診断には、原因が耳なのか脳なのかを見極めることが重要です。
問診での確認事項
めまいの詳細な性状を把握することが診断の第一歩です。
めまいのタイプについて、回転性か浮動性か立ちくらみかを確認します。
発症様式として、突然か徐々にか、きっかけがあったかを聞きます。
持続時間は、数秒、数分、数時間、数日かで原因疾患が絞られます。
誘発因子について、頭位変換、起立、特定の動作との関連を確認します。
随伴症状として、耳鳴り、難聴、頭痛、神経症状の有無を聞きます。
繰り返しの有無や、発作の頻度と間隔も重要な情報です。
平衡機能検査
ロンベルグ試験は、目を閉じて立ってもらい、ふらつきを評価します。
前庭系の障害があると、体が傾いたり倒れそうになったりします。
マン試験は、目を閉じて足踏みをしてもらう検査です。
前庭機能障害があると、一定方向に回転してしまいます。
指鼻試験では、目を閉じて人差し指で鼻を触ってもらいます。
小脳の協調運動障害を検出できます。
眼振検査
眼振とは、眼球が無意識に動く現象で、めまいの重要な客観的所見です。
フレンツェル眼鏡検査は、眼振を観察しやすくする特殊な眼鏡を使います。
眼振の方向、強さ、持続時間を詳しく評価します。
頭位変換眼振検査は、頭の位置を変えて眼振の出現を調べます。
良性発作性頭位めまい症の診断に必須の検査です。
温度眼振検査(カロリックテスト)は、耳に温水や冷水を注入します。
左右の前庭機能を比較し、障害の程度を定量的に評価できます。
ビデオ眼振計(VNG)は、赤外線カメラで眼球運動を記録します。
微細な眼振も検出可能で、客観的なデータが得られます。
聴力検査
めまいを訴える患者には、必ず聴力検査を行います。
純音聴力検査で難聴の有無と程度を確認します。
メニエール病では低音域の変動性難聴が特徴的です。
突発性難聴では片側の高度難聴を認めます。
前庭神経炎では聴力は正常に保たれます。
画像検査
中枢性めまいを疑う場合、脳の画像検査が必須です。
MRI検査は、脳梗塞、脳出血、腫瘍などを検出します。
小脳や脳幹の小さな病変も描出可能です。
めまいに神経症状を伴う場合は、緊急でのMRI検査が推奨されます。
MRA(MR血管造影)では、脳血管の狭窄や閉塞を評価します。
椎骨脳底動脈系の血流不全を診断できます。
血圧・心電図検査
起立性低血圧や不整脈によるめまいを診断します。
臥位と立位での血圧測定を行い、血圧変動を確認します。
起立後3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上低下すれば起立性低血圧です。
心電図検査で、不整脈や心筋虚血の有無を調べます。
ホルター心電図では、24時間の心電図を記録します。
めまい発作時の心電図変化を捉えることができます。
血液検査
全身疾患に伴うめまいを検索します。
血糖値の測定で、低血糖や糖尿病を評価します。
貧血の検査として、ヘモグロビン値や鉄の指標を測定します。
甲状腺機能検査で、甲状腺疾患の有無を確認します。
電解質の異常もめまいの原因となることがあります。
耳鳴りの対処法と治療
耳鳴りの治療は、原因疾患の治療と耳鳴り自体への対処を組み合わせます。
原因疾患の治療
基礎疾患がある場合、その治療が最優先です。
突発性難聴では、ステロイド薬の全身投与や鼓室内注入を行います。
発症早期の治療開始が聴力回復の鍵となります。
メニエール病には、利尿薬(イソソルビド)が第一選択です。
低塩分食やストレス管理も重要な治療です。
聴神経腫瘍は、大きさや症状に応じて手術や放射線治療を選択します。
小さな腫瘍では経過観察も選択肢となります。
薬剤性の耳鳴りでは、原因薬剤の中止や変更を検討します。
ただし自己判断での中止は危険なので、必ず主治医に相談してください。
薬物療法
耳鳴りそのものに対する薬物療法も行われます。
循環改善薬であるアデノシン三リン酸(ATP)製剤やビタミンB12製剤を使用します。
内耳の血流改善や神経保護作用が期待されます。
抗不安薬は、耳鳴りによる不安や緊張を軽減します。
ベンゾジアゼピン系薬剤が使用されますが、依存性に注意が必要です。
抗うつ薬は、耳鳴りに伴ううつ状態の改善に有効です。
三環系抗うつ薬やSSRIが用いられます。
睡眠薬は、耳鳴りによる不眠に対して短期間使用します。
漢方薬の牛車腎気丸や釣藤散なども、体質に応じて処方されます。
ただし、耳鳴りを完全に消失させる薬剤は現在のところ存在しません。
症状の緩和と、耳鳴りへの適応を目的とした治療が中心です。
音響療法
音響療法は、耳鳴りへの注意を逸らす効果的な方法です。
サウンドジェネレーターを使い、心地よい音を聞くことで耳鳴りをマスクします。
波の音、小川のせせらぎ、風の音などの自然音が効果的です。
就寝時に使用すると、耳鳴りが気になって眠れない問題が改善します。
補聴器は、難聴を伴う耳鳴りに有効です。
周囲の音を増幅することで、相対的に耳鳴りが目立たなくなります。
最近は、補聴器とサウンドジェネレーターを組み合わせた機器もあります。
TRT(TinnitusRetrainingTherapy:耳鳴り順応療法)は、音響療法とカウンセリングを組み合わせた治療法です。
耳鳴りを意識しないように脳を訓練する方法で、効果が科学的に実証されています。
治療には6ヶ月から2年程度かかりますが、約80%の患者で改善が見られます。
認知行動療法
認知行動療法は、耳鳴りに対する考え方や行動を変える心理療法です。
耳鳴りを過度に恐れたり、注意を向けすぎたりする傾向を修正します。
リラクゼーション法や注意転換法を学びます。
臨床心理士や専門医のもとで行われます。
研究では、認知行動療法により耳鳴りによる苦痛が有意に軽減することが示されています。
生活習慣の改善
日常生活の工夫も耳鳴りの軽減に役立ちます。
十分な睡眠を確保することが重要です。
睡眠不足は耳鳴りを悪化させ、注意も耳鳴りに向きやすくなります。
ストレス管理も耳鳴り対策の基本です。
適度な運動、趣味の時間、リラクゼーション法を取り入れましょう。
カフェイン、アルコール、喫煙を控えることも推奨されます。
これらは内耳の血流に悪影響を及ぼす可能性があります。
騒音からの保護として、大きな音の環境では耳栓を使用します。
イヤホンの音量は適度に保ち、長時間の使用を避けます。
静かすぎる環境を避けることも大切です。
完全な静寂は耳鳴りを際立たせるため、適度な環境音がある方が良いです。
新しい治療法
耳鳴り治療の研究は進んでおり、新しい治療法も開発されています。
経頭蓋磁気刺激(TMS)は、磁気で脳を刺激する治療法です。
耳鳴りに関連する脳領域の活動を調整します。
一部の国では保険適用されていますが、日本では研究段階です。
神経調整療法として、迷走神経刺激療法の研究も進んでいます。
再生医療による内耳有毛細胞の再生研究も行われています。
まだ実用化には至っていませんが、将来の治療法として期待されています。
めまいの対処法と治療
めまいの治療も、原因疾患に応じた適切な対応が必要です。
良性発作性頭位めまい症の治療
理学療法が最も効果的な治療法です。
エプリー法は、三半規管内の耳石を元の位置に戻す手技です。
頭を一定の順序で動かし、耳石を誘導します。
医療機関で指導を受けた後、自宅でも実施できます。
1〜2回の施行で約80%の患者が改善します。
セモン法も同様の原理で、異なる頭位変換を行います。
ブラント・ダロフ法は、自宅で行える訓練法です。
毎日繰り返すことで、前庭系の代償機能を高めます。
薬物療法は補助的で、めまい止めを短期間使用することがあります。
メニエール病の治療
メニエール病の治療は、発作予防と発作時の対処に分かれます。
利尿薬(イソソルビド)が標準治療です。
内リンパ液の産生を抑制し、発作頻度を減らします。
低塩分食(1日6g以下)も重要な治療です。
体内の水分バランスを整え、内耳の浮腫を軽減します。
ストレス管理と十分な睡眠が発作予防に役立ちます。
発作時には、めまい止め(抗めまい薬)や制吐薬を使用します。
重症例では、鼓室内ステロイド注入療法や手術療法を検討します。
前庭神経炎の治療
前庭神経炎は、急性期と回復期で治療が異なります。
急性期には、安静とめまい止めの投与が中心です。
吐き気が強い場合は、制吐薬や点滴治療を行います。
ステロイド薬の全身投与により、回復が早まる可能性があります。
回復期には、積極的に前庭リハビリテーションを行います。
前庭機能の代償を促進し、早期の社会復帰を目指します。
めまい止めの長期使用は、かえって回復を遅らせることがあります。
症状が落ち着いたら、徐々に活動を増やしていきます。
脳血管障害によるめまいの治療
脳梗塞や脳出血が原因の場合、緊急治療が必要です。
脳梗塞では、発症4.5時間以内なら血栓溶解療法が可能です。
抗血小板薬や抗凝固薬による再発予防も重要です。
脳出血では、血圧管理と脳浮腫の治療が行われます。
大きな出血では、手術が必要になることもあります。
リハビリテーションにより、後遺症の軽減を図ります。
椎骨脳底動脈循環不全では、抗血小板薬や循環改善薬を使用します。
起立性低血圧の対策
起立性低血圧によるめまいには、生活指導が中心です。
ゆっくり立ち上がることを心がけます。
急に立つと血圧低下が大きくなるため、段階的に姿勢を変えます。
水分摂取を十分に行い、脱水を防ぎます。
1日1.5〜2リットルの水分摂取が推奨されます。
適度な塩分摂取も必要です。
医師の指示のもと、通常より塩分を増やすこともあります。
弾性ストッキングの着用により、下肢への血液貯留を防ぎます。
薬物療法として、昇圧薬(ミドドリンなど)を使用することもあります。
めまいのリハビリテーション
前庭リハビリテーションは、めまいの回復を促進する運動療法です。
前庭系の代償機能を高め、バランス能力を向上させます。
眼球運動訓練では、頭を動かしながら目標物を見る練習をします。
前庭眼反射の再調整を促します。
姿勢保持訓練では、様々な姿勢でバランスを取る練習をします。
片足立ち、目を閉じての立位保持などを行います。
歩行訓練では、狭い場所や不安定な場所を歩く練習をします。
徐々に難易度を上げていきます。
理学療法士の指導のもと、安全に実施することが重要です。
薬物療法
めまいの薬物療法は、症状の軽減を目的とします。
抗めまい薬(ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナートなど)は、前庭系の興奮を抑えます。
眠気の副作用があるため、運転前の服用は避けます。
抗不安薬は、めまいに伴う不安を軽減します。
心因性めまいにも有効です。
循環改善薬は、内耳や脳の血流を改善します。
制吐薬は、吐き気や嘔吐を抑えます。
めまい発作時に有用です。
ただし、めまい止めの長期連用は避けるべきです。
前庭系の代償機能を妨げる可能性があります。
日常生活での予防法
耳鳴りやめまいを予防するための生活習慣を紹介します。
耳を守る習慣
騒音からの保護が難聴や耳鳴りの予防に重要です。
工事現場や工場など85デシベル以上の環境では、耳栓や防音イヤーマフを使用します。
ライブやコンサートに行く際も、耳栓の使用を検討してください。
イヤホン・ヘッドホンの適切な使用を心がけます。
音量は最大音量の60%以下に設定します。
連続使用は60分までとし、その後10分以上の休憩を取ります。
ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンは、周囲の騒音を低減できます。
結果として音量を下げられるため、耳への負担が軽減されます。
耳掃除のしすぎに注意します。
綿棒で奥まで掃除すると、鼓膜を傷つける危険があります。
耳垢は自然に排出されるため、入口付近を軽く拭く程度で十分です。
ストレス管理
ストレスは耳鳴りやめまいの大きな悪化要因です。
適度な運動を習慣化します。
ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動が効果的です。
運動により血流が改善し、ストレス解消にもなります。
十分な睡眠を確保します。
1日7〜8時間の睡眠が理想的です。
規則正しい睡眠リズムを保つことも重要です。
リラクゼーション法を取り入れます。
深呼吸、瞑想、ヨガ、アロマセラピーなどが有用です。
趣味の時間を持つことで、気分転換とストレス解消になります。
食生活の改善
バランスの取れた食事が、全身の健康と耳の健康につながります。
塩分を控えめにします。
高塩分食は高血圧やメニエール病の悪化要因です。
1日6g以下を目標にしましょう。
カフェインを控えることも推奨されます。
コーヒー、紅茶、エナジードリンクの過剰摂取は避けます。
カフェインは内耳の血流に影響を与える可能性があります。
アルコールの適量摂取を心がけます。
過度の飲酒は内耳や脳に悪影響を及ぼします。
禁煙は耳鳴りやめまいの予防に重要です。
喫煙は血管を収縮させ、内耳の血流を悪化させます。
抗酸化物質を豊富に含む食品を摂取します。
ビタミンC、E、ポリフェノールなどが内耳の保護に役立ちます。
野菜、果物、ナッツ類を積極的に取り入れましょう。
血圧と血糖のコントロール
高血圧の管理が重要です。
定期的な血圧測定を行い、高い場合は医師に相談します。
適切な降圧治療により、内耳や脳の血管障害を予防できます。
糖尿病のコントロールも欠かせません。
高血糖は血管障害を引き起こし、神経にもダメージを与えます。
定期的な血糖検査と適切な治療が必要です。
脂質異常症の管理により、動脈硬化を予防します。
LDLコレステロールや中性脂肪を適正値に保ちます。
定期的な健康チェック
定期健診を受けることで、早期発見・早期治療が可能です。
聴力検査を定期的に受け、難聴の進行をチェックします。
特に50歳以上の方は、年1回の聴力検査が推奨されます。
血圧、血糖、脂質などの全身状態も把握しておきます。
耳鳴りやめまいの新たな出現や悪化があれば、早めに受診します。
医療機関の選び方と受診のタイミング
適切な医療機関を選ぶことが、効果的な治療につながります。
どの診療科を受診すべきか
症状に応じて、適切な診療科を選びます。
耳鳴りや難聴が主症状の場合は、耳鼻咽喉科を受診します。
耳の専門的な検査と治療が受けられます。
めまいが主症状の場合も、まず耳鼻咽喉科が適切です。
めまいの約半数は、内耳の問題が原因です。
神経症状を伴う場合は、神経内科や脳神経外科を受診します。
頭痛、しびれ、麻痺などがある場合です。
心臓の症状を伴う場合は、循環器内科が適切です。
動悸、胸痛、息切れなどがある場合です。
心因性が疑われる場合は、心療内科や精神科も選択肢です。
不安、うつ、パニック症状を伴う場合です。
めまい外来・耳鳴り外来
専門外来の受診も選択肢の一つです。
めまい外来では、めまいに特化した診療を行います。
詳細な平衡機能検査と、原因に応じた専門的治療が受けられます。
耳鳴り外来では、耳鳴りの包括的な評価と治療を行います。
音響療法やTRT、カウンセリングなどが提供されます。
大学病院や総合病院に設置されていることが多いです。
受診時に伝えるべき情報
医師に正確な情報を伝えることが、的確な診断につながります。
症状の詳細として、いつから、どのような症状か、具体的に説明します。
音の種類、めまいのタイプ、持続時間などを伝えます。
きっかけや誘因があれば、それも重要な情報です。
特定の動作や状況で症状が出る場合は伝えてください。
随伴症状として、他にどんな症状があるかを説明します。
難聴、頭痛、吐き気、しびれなどです。
既往歴として、過去の病気や手術歴を伝えます。
服薬状況は、すべての薬を正確に伝えます。
サプリメントや漢方薬も含めてください。
生活環境として、仕事の内容、騒音暴露、ストレス状況なども関連情報です。
症状日記をつけておくと、診察時に役立ちます。
セカンドオピニオンの活用
治療方針に不安がある場合、セカンドオピニオンを求めることも選択肢です。
別の医師の意見を聞くことで、治療の選択肢が広がります。
特に手術を勧められた場合など、重要な決断が必要な時に有用です。
セカンドオピニオンを求めることは、患者の権利として認められています。
主治医に遠慮する必要はありません。
よくある質問
耳鳴りやめまいについて、患者さんからよく寄せられる質問に答えます。
耳鳴りは治りますか
耳鳴りの完治は難しい場合が多いのが現実です。
ただし、原因疾患によっては改善や消失が期待できます。
突発性難聴や中耳炎など、治療可能な原因があれば、耳鳴りも改善する可能性があります。
慢性的な耳鳴りでも、適切な治療により苦痛を大幅に軽減できます。
音響療法やTRTにより、約80%の患者が耳鳴りに順応できます。
「治る」という概念より、「気にならなくなる」ことを目標とします。
めまいは繰り返しますか
めまいの再発は、原因疾患によって異なります。
良性発作性頭位めまい症は、治療後も約半数が数年以内に再発します。
ただし、理学療法で対処できるため、過度の心配は不要です。
メニエール病は、発作を繰り返す特徴があります。
適切な治療により、発作頻度を減らすことが可能です。
前庭神経炎は、通常一度きりで再発は稀です。
脳血管障害による場合は、再発予防の治療が重要です。
耳鳴りが大きくなると危険ですか
耳鳴りの大きさと危険性は必ずしも関連しません。
実際の耳鳴りの音圧レベルは、多くの場合5〜10デシベル程度です。
主観的な大きさや苦痛度は、心理的要因に大きく影響されます。
ただし、急に耳鳴りが悪化した場合は、新たな病変の可能性があります。
突発性難聴や聴神経腫瘍などを除外する必要があります。
片側の耳鳴りが徐々に悪化する場合も、医療機関の受診が推奨されます。
ストレスで本当に耳鳴りは悪化します。
