スタバのロゴに隠された秘密とは?セイレーンの意味と由来を解説

更新日:
竹家菜々子

スターバックスは、世界中で人気のコーヒーショップですが、そのロゴにはある秘密が隠されています。ロゴに描かれている女性は、セイレーンと呼ばれる伝説の生き物です。

セイレーンとは、上半身が女性で下半身が魚の姿をした神話上の存在で、美しい歌声で船乗りを惑わせて海に引きずり込むと言われています。では、なぜスターバックスはセイレーンをロゴに選んだのでしょうか?

スターバックスの創業者たちは、当初、コーヒー豆の卸売業を始めました。その際、社名を決めるために、海洋関連の言葉を探していました。そこで出会ったのが、ハーマン・メルヴィルの小説「白鯨」に登場する船の名前、「ピクォード号」です。この船には、「スターバック」という一等航海士が乗っていました。この名前が気に入った創業者たちは、社名を「スターバックス」としました。

次に、ロゴを決めるために、16世紀から17世紀の古い海図や図鑑を調べました。そこで見つけたのが、セイレーンのイラストです。セイレーンは、海洋貿易の象徴としてよく描かれていました。また、コーヒー豆はエチオピアやインドネシアなどの海外から輸入されていました。そのため、創業者たちは、セイレーンがコーヒー豆の起源地と消費地を結ぶ存在だと考えました。

さらに、セイレーンは魅力的で神秘的な生き物であり、コーヒーも同じような感覚を与えると思いました。そうして、スターバックスのロゴにセイレーンが選ばれました。

しかし、最初のロゴは現在のものとはかなり違っていました。最初のロゴでは、セイレーンは人魚のようでした。また、下半身は二つに分かれており、尾びれが左右に広がっていました。このデザインは、16世紀のノルウェーの木版画に基づいています。しかし、このロゴはあまりに露骨であるという批判がありました。

そのため、スターバックスは何度もロゴを変更しました。1987年には、セイレーンの上半身をヘアバンドで覆いました。1992年には、尾びれを一つにまとめて中央に寄せました。2011年には、セイレーンの顔だけを拡大して円形に囲みました。

現在のロゴは、シンプルで洗練されたデザインですが、その背景には長い歴史と深い意味があります。スターバックスのロゴに隠された秘密を知ると、コーヒーを飲むのも一味違ってくるかもしれませんね。