新しいルートを学ぶと、脳の構造が変化することが分かりました。
短時間のナビゲーショントレーニングを行うだけで、海馬や他の部位との関連性が変化します。
これは、学習によって脳の構造が変化することを表す1つです。
海馬が空間学習に関与していることは古くから知られていましたが、学習中にシナプスが変化することによるヒトの脳組織の変化を測定できるようになったのは最近です。
海馬の変化の原因と、それが学習や身の回りの世界の認知地図の表現に関わる領域のネットワーク間のコミュニケーションにどのように関係しているかについて、より深い理解が得られました。
運転シミュレーションゲームを行いました。
同じルートを何度も学習し、別のグループは20種類のルートを学習しました。
脳スキャンの結果、同じルートを学習したグループの海馬に変化が見られました。
変化が見られたのは、海馬の中でも空間学習に中心的な役割を果たす左後歯状回でありました。
また、この領域と他の領域との連結性も高まっていました。
新たな発見は、海馬の微細な変化が、その構造が脳の他の部分と通信する方法の急速な変化を伴うということです。
この結果は、学習の結果としての再配線が何を指すのかを示すものであり、興奮しています。
少なくともこの種の空間学習では、どの部位の構造がどのように変化し、脳の他の部位とのコミュニケーションがどのように変化するのかがわかりました。