興味のないことでも学習意欲を高める心理状態とは?
あるテーマに興味を持てば、当然、学習しやすくなります。
好奇心の疼きを感じたときに脳内で何が起こり、それがどのように学習効果を高めるのかが正確に分かりました。
驚くべき発見は、人は好奇心を刺激されると、元々興味がなかったことを学んでいても、学習効果が上がるということです。
何に対しても好奇心を持っているだけで、学習効果が高まるのです。
好奇心は、脳をあらゆる種類の情報を学び、保持することができる状態にするのではないでしょうか。自分が学びたいと思っていることや、その周りのすべてのものを吸い込む渦のようなものです。
一連のトリビア問題の答えを知りたいかどうかを評価してもらいました。
答えが出るのを待つ間、質問とは関係のない人物の顔写真を見ました。
その後、どの顔を覚えているかを調べる記憶力テストを実施。
その結果、本当に気になるトリビアの答えを待っている間に見た顔のほうが、記憶に残っていることがわかりました。
この結果は、1日後のテストでも同じでした。
また、脳をスキャンすると、質問の答えが気になって仕方がない状態の人は、脳が高いモチベーションを示していることがわかりました。
好奇心が報酬系を呼び起こし、報酬系と海馬の相互作用によって、たとえその情報が特別な興味や重要性を持たないものであっても、情報を学び、保持する可能性が高い状態に脳を置くことができるようです。