【心の健康に効く?】読書とネットサーフィン!うつ病予防にどちらが適しているのか?

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ガガログ編集部

うつ病を抱える方にとって、読書やウェブサーフィンは精神的な柔軟性を高め、症状の改善につながる可能性があります。本やウェブサイトの中には、読者に深く考えさせる内容があり、このような文章を読むことで脳が活性化されることが分かっています。

再解釈を促す文章が精神的柔軟性を高める

詩などの文学作品は、意味を何度も確認しなければならないため、読者に再解釈を促します。このような文章を読むと、脳内の活性化パターンに魅力的な変化が見られることが明らかになっています。これらのパターンは、精神的な柔軟性が高まったことを示唆しています。

精神的柔軟性とは?

精神的な柔軟性が高い人は、変化する状況に合わせて自分の考えや行動を適応させることができます。単に習慣に従うのではなく、新しい解決策を見出すことができるのです。読書やウェブサーフィンを通じて、固定された思考パターンに挑戦し、意味を再評価することで、柔軟な考え方を身に付けられるでしょう。

「詩的」で「再解釈を要する」文章に注目

人々は文章を「詩的であること」と「読んでいる間にどれだけ意味を再考しなければならないか」という基準で評価しています。詩のような文学作品は、他の文章よりも多くの努力を必要とします。脳スキャンの結果、複雑で文学的な文章を読むと、報酬系の脳ネットワークが活発に活動することがわかっています。

うつ病患者への期待される効果

うつ病患者では、通常この報酬系の領域の活性化が低下していることが知られています。そのため、読書やウェブサーフィンによってこの領域を活性化させることができれば、うつ症状の改善が期待できます。意味を深く掘り下げる文章に触れ、じっくりと考えを巡らすことが、柔軟な発想を生み出す一助となるのです。

うつ病患者が増加する現代社会

現代社会では、ストレス社会と情報化の影響で、うつ病に苦しむ人が増加の一途をたどっています。精神的な病の治療は困難を極め、早期の予防対策が何より重要視されています。そこで注目されているのが、日常の読書やウェブサーフィンの習慣です。この記事では、うつ病予防に読書とウェブサーフィンのどちらが適しているのかを、最新の研究結果を基に検証していきます。

読書の虜になれば、うつ病リスク31%減!

様々な研究でうつ病予防に読書が効果的であることが裏付けられています。その代表的なものが大学の研究です。

<研究概要>

  • 実施機関:大学
  • 対象: 30代~70代の一般成人5,635名
  • 方法: 読書時間とうつ病発症リスクの関係を追跡調査
  • 結果: 週3.5時間以上読書でうつ病リスクが31%減少
  • なぜ読書がうつ病予防に効くのでしょうか。理由は以下の3点が考えられています。

    ポイント

    1. 物語に没入することで、一時的にストレスを忘れられる
    2. 読書が集中力を高め、前頭前野の活性を促進する
    3. 読書が創造性や想像力を刺激し、自己実現欲求を満たす

    読書は能動的に想像力を働かせる活動で、脳を活性化させると同時にストレス解消にもつながるのです。

    一方ウェブサーフィンは注意が必要?

    ではウェブサーフィンはどうでしょうか。受動的な情報収集になりがちなウェブ閲覧活動は、逆にうつ病のリスクを高める可能性があります。

    大学の研究では、ウェブサーフィン時間が長くなるほどうつ傾向が強くなることが示されています。常にインターネット上の情報を無闇に収集し続けると、過剰な刺激により認知的な負荷がかかり、ストレスが溜まりやすくなるからです。

    上手な使い分けが大切

    ただし、ウェブサーフィンを全面的に否定するわけではありません。ウェブ上の信頼できる情報を有効活用し、集中して読書する態度があれば、読書と同様にうつ病予防の一助となり得ます。重要なのは、上手に使い分けることなのです。

    つまり、読書でストレス発散とメンタルな活性化を図り、ウェブではわかりやすく信頼できる情報を得る、といった具合に役割を分けるのがベストな使い方だと言えるでしょう。

    メリハリの効いた知的生活がうつ病予防の鍵

    この記事でご紹介した通り、うつ病予防に向けて読書が大変有効であることが分かりました。一方でウェブサーフィンは長時間過ぎると逆効果であり、賢明な利用が求められます。

    つまり、読書で能動的に想像力を働かせストレス発散を図り、ウェブではそのための効率的な情報収集に徹する、といったメリハリの効いた知的生活がうつ病予防の秘訣なのです。現代人には誰もが心の健康維持のため、このバランスの取れた生活姿勢が欠かせません。

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