繊維質を豊富に含む食品で質の良い睡眠を
最近の研究では、食生活が睡眠の質に大きな影響を与えることが判明しました。繊維質を多く摂ると、最も回復力の高い睡眠段階である「徐波睡眠」や「深睡眠」に長く滞在できることがわかっています。一方、砂糖や飽和脂肪の摂取量が多いと、睡眠の質が低下する傾向にあります。
穀物、野菜、果物は睡眠の質を高める食品
繊維質は主に穀物、野菜、果物に多く含まれています。これらの食品を意識的に摂取することで、質の高い睡眠を得られる可能性が高くなります。飽和脂肪は動物性の脂肪に多く含まれているため、肉や乳製品の摂り過ぎに注意が必要です。また、砂糖の摂り過ぎも睡眠の質を下げる要因となります。
栄養バランスの取れた食事が熟睡への近道
実験では、栄養士が用意した食事を食べた被験者の方が、自分で選んだ食事を食べた被験者よりも早く眠りにつくことができました。栄養士が用意した食事は、高タンパク、低飽和脂肪で、栄養バランスが良く設計されていたためです。自分で選んだ食事の場合、平均で29分かかって眠りにつきましたが、コントロールされた食事を食べた人はわずか17分で眠ることができました。
健康的な睡眠習慣は生活習慣病のリスクを低減
食事と睡眠が健康的なライフスタイルに密接に関係していることは、これまでの研究で明らかになっています。高血圧、糖尿病、心血管疾患などの生活習慣病の発症リスクを低減するためにも、適切な栄養摂取と質の良い睡眠を確保することが重要視されています。
健康的な生活を送るためには、繊維質を豊富に含む食品を意識的に摂り、砂糖や飽和脂肪の摂取を控えめにするのがおすすめです。同時に、運動や生活リズムの改善など、睡眠の質を高める習慣作りも欠かせません。質の良い睡眠を実現するためのライフスタイルの見直しが求められています。