不眠症は「気のせい」ではない!遺伝子レベルでの分析が発見した7つの原因遺伝子

更新日:
ガガログ編集部

不眠症は、現代人が抱える健康上の不満の中で最も多い症状の一つです。しかし、多くの人は不眠症を単なる「気のせい」だと考えがちです。しかし、最新の遺伝子研究により、不眠症には生物学的な原因があることが明らかになってきました。

遺伝子レベルで不眠症のリスク因子が特定される

この度、大学のチームが不眠症に関連する7つの遺伝子を特定しました。これは不眠症の生物学的メカニズムを理解する上で大きな一歩となる重要な発見です。なぜなら、これまで不眠症は心理的な要因が原因だと考えられがちだったためです。

不眠症関連疾患との遺伝子重複も判明

さらに研究チームは、不眠症に関連する他の2つの疾患、レストレスレッグス症候群と周期性四肢運動障害の遺伝子と重複していることも発見しました。また、不安障害、うつ病、神経症の遺伝子とも一部重複が見られたことから、これらの精神疾患と不眠症には何らかの関連性があることが示唆されました。

男女間での不眠症の遺伝的違いも明らかに

興味深いことに、この研究では男女間で不眠症の原因遺伝子に違いがあることも判明しています。特定の遺伝子変異は性別によって異なっており、不眠症の生物学的メカニズムに男女差があることを示しています。実際に不眠症の有病率においても男女間で違いが見られます。

不眠症の原因解明に向けた大きな一歩

これらの発見は、不眠症の原因が単なる「気のせい」ではなく、遺伝子レベルで生物学的な要因があることを示しています。今後、これらの遺伝子の機能解析が進めば、不眠症の新たな治療法の開発にもつながる可能性があります。長年「気のせい」とみなされがちだった不眠症の原因解明に向けて、大きな一歩が踏み出されたといえるでしょう。

不眠に悩む人は多数!その生活への影響は深刻

不眠に悩む人は現代社会で多数存在します。日本での有病率は20-30%と言われており、多くの人が不眠症に悩まされています。不眠が続くと生活リズムが崩れ、健康被害や生産性の低下など、日常生活に深刻な影響をもたらします。この根本的な原因解明に向けた今回の発見は、不眠症対策に大きく貢献することが期待されます。

睡眠の質を高めるためのセルフケア方法

不眠症の原因が解明されるまでの間も、睡眠の質を高めるためのセルフケアが重要です。

就寝前のスマホやPCの使用を控える
入浴や軽い運動で体を休める
お酒や刺激物の摂取を控える
就寝時間を一定に保つ
心を落ち着ける活動を行う(瞑想、ヨガなど)

このような生活習慣の改善で、部分的には改善できるかもしれません。しかし、根本的な遺伝的要因を無視することはできません。
今回の発見を機に、不眠症に対する理解がより深まっていくことが期待されます。

健康
ガガログ