脳の働きを低下させる糖質の過剰摂取!その影響とは?

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ガガログ編集部

食生活が脳の機能に与える影響は無視できません。近年の研究で、砂糖を多く含む食事が記憶力や学習能力の低下を招くことが明らかになりました。
一方で、オメガ3脂肪酸の摂取はこの悪影響を打ち消す効果があると指摘されています。

高果糖食品が記憶力と学習能力を低下させる

ラットを使った実験により、高果糖液の長期間摂取が脳の働きを鈍らせることが判明しました。高果糖食を6週間与えられたラットは、迷路を進む速度が遅く、以前覚えたルートを思い出せないという結果になったのです。

脳細胞同士の信号伝達が低下し、シナプス活動に障害が生じたことが原因と考えられています。つまり、高果糖の食事が長く続くと、情報を記憶・学習する脳の基本機能に悪影響を及ぼすということです。

オメガ3脂肪酸DHA摂取で悪影響を最小限に

一方、別のグループにオメガ3脂肪酸を与えたところ、高果糖食の悪影響が大幅に抑えられることが分かりました。DHA(ドコサヘキサエン酸)を1日1g摂取するだけで、記憶力や学習能力の低下が最小限に抑えられたのです。

DHAにはシナプスの働きを高め、脳細胞の機能低下を防ぐ作用があるためと推測されています。発見から、オメガ3脂肪酸を摂ることで脳の健全性を維持できる可能性が示唆されました。

果糖に注意が必要 -天然と加工では大きな違い

果糖に関しては、加工の違いを認識する必要があります。果物由来の天然果糖には、抗酸化物質なども含まれているため、あまり心配する必要はありません。

一方で問題なのは、加工食品に多く使われている高果糖コーンシロップに含まれる果糖です。この種の加工された果糖が摂りすぎると、脳の健康を脅かす恐れがあるのです。

オメガ3は将来の脳の健康維持に重要な役割を

オメガ3脂肪酸は、高果糖食の悪影響から脳を守る働きがあることが分かりました。さらにこの発見は、オメガ3を日頃から摂取しておくことで、将来の脳の健康維持にもつながる可能性を示唆しています。

つまり、オメガ3摂取は脳への栄養の貯金のようなものだと言えるでしょう。いざ病気などの際にエネルギーが必要になったとき、その燃料として使われるための備えになるのです。

脳を健全に保つためには、食生活に気を付けることが重要不可欠です。高果糖の加工食品の過剰摂取は記憶力や学習能力の低下を招くリスクがあり、注意が必要です。一方でオメガ3脂肪酸を意識的に摂取することで、脳機能の低下を防ぎ、さらに将来の健康維持にもつなげられそうです。

適切な栄養バランスを心がけ、脳の働きを守るための食生活を実践しましょう。現代社会においても、決して看過できない重要な課題だと言えるでしょう。

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